TRIZ(発明的問題解決理論)は、日本に紹介されてから11年を経て
様々な立場のユーザにより適用がなされています。このTRIZの一層の
活用・普及・発展を目指し、TRIZに関心を持つ産学ユーザが一堂に会
して技術交流を図る場としての、日本TRIZ協議会が主催する「日本TRIZ
シンポジウム」も3回目となり、今年は2007年8月30日〜9月1日に
新横浜の東芝研修センターにて開催しました。
「第3回日本TRIZシンポジウム」では国内からは特別講演3件を含む
24件、海外からは基調講演2件を含む10件の合計34件の発表が
ありました。一部パラレルセッションでの構成をとるとともに、ポス
ターセッションも行いました。
これらの概要については http://www.triz-japan.org/index.html
をご参照下さい。
また第1回&第2回そして第3回である今年のいずれも、TRIZの経験が
1年未満の方が参加者の1/3、さらに2年以下まで含めると半数を占
めています。この状況を踏まえ、前回の「TRIZ解説」をさらに発展させ、
今回は初級者でも発表内容を容易に理解し交流にご参加頂けるよう、
シンポジウムに先立って「チュートリアル・入門編」を実施しました。
並行してTRIZ経験者を対象とした「チュートリアル・中級編」も行い
合わせて90名を超える参加を得ました。アンケートでもチュートリアル
の継続を望む声が多く、また日本にTRIZが導入されてまだ歴史が浅く、
これからTRIZの導入を模索検討しようとしている方が多い現在の状況
から考えて、次回以降もこのチュートリアルの実施は継続していきたい
と思います。
シンポジウム中で各種事例、TRIZ適用方法等が紹介され、新しい知見の
獲得、TRIZの効用の再認識、そしてTRIZ関係者間の有意義な交流が行わ
れました。基調講演、特別講演、一般発表とも日本語と英語のスライド
を並行投影し、分かり易くしたことも参加者の理解を深めるのに有効で
あったと思われます。アンケートでも今回のプログラムで発表内容、討論
共に内容のある充実した2日半を送れたというご意見を数多くいただき
ました。
シンポジウムの参加者も、第1回の104名(うち海外から4名)、
第2回の157名(うち海外から18名)から今回はこれらを大幅に上回る
202名(うち海外から11名)の参加を得て、規模の上では米国のTRIZCON、
欧州のETRIAを上回る、TRIZのシンポジウムとしては最大級の会合とする
ことができました。海外からの参加も露、米、EU、韓国、タイと多岐に
わたり、国際性をもったTRIZの会議としての性格も維持されました。
このシンポジウムは「基本は国内向け、しかし、部分的に(出来るだけ
多く)国際的に」としてきましたが、今後もこの枠の中で整合性をつけ
ていきたいと思います。
日本TRIZ協議会というボランティアの集まりで、ここまで3回のシンポ
ジウムを104名→157名→202名と順調な広がりをみせながら、内容
的にも運営的にも成功裏に開催することができました。これも皆さんの
ご協力のおかげであり、厚くお礼申し上げます。シンポジウムを終えて、
TRIZが日本に着実に定着しつつあるという「実感」と、更に継続して
開催していきたい/いけるという「希望」、そして今後のTRIZの一層の
活用・普及・発展のために、この盛り上がりの火を決して消してはなら
ないという「思い」の3つを強く感じております。昨年も同じことを述
べましたが、この実感・希望は確信へと変わりつつあります。
TRIZシンポジウムの場でも申しましたように、「日本TRIZ協議会」のボラ
ンティアの集まりから「NPO法人 日本TRIZ協会」という公式の場の設立
をもって、今までの活動を移行する予定です。
「日本TRIZ協会」は、TRIZの学習と活用・普及を目指す人たちに対して
より広いサービスと活動の場を提供する集まりです。その活動の一つは
「日本TRIZシンポジウム」の継続的な開催で、来年の第4回目は関西地区
での開催を考えております。また知財やビジネス&マネジメントへの
TRIZの利用に関して、既に一部活動が始まっていますがこれらTRIZ研究会
の開催も継続して行っていきます。
上記の活動には、TRIZに関心のある皆様のご協力が不可欠です。いろんな
場に参加して多くの議論をしていただくことはもちろん、「日本TRIZ
シンポジウム」でも、英語論文をを日本語へ、また日本語論文を英語へと
翻訳したり、会場準備、当日の会場係など多くの人手が必要です。
TRIZ研究会でも会議室の提供や研究会の運営に人手が必要です。是非とも
皆さんの活動への積極的なご参加、およびそれぞれの可能な範囲での
Give & Takeを期待します。
TRIZに関心のある皆様の中から既に120名を超える方々が、
「日本TRIZ協会」設立の趣旨にご賛同戴き会員登録をしていただいております。
まだ未登録の方も「日本TRIZ協会」の活動を更に活発に推進するために
会員登録をしていただき、「日本TRIZ協会」へのご支援とご協力をお願い
いたします。
日本におけるTRIZ関連の技術水準を底上げし、TRIZの活用・普及を進展
させることは、日本のTRIZ関係者の熱意と地道な努力にかかっており
ます。来年のシンポジウムで質・量ともに今回を上回る成果を挙げられる
ようにいたしたく、皆様のご支援・ご協力をぜひともお願いする次第です。